一昔前に比べるとその勢いはやや落ち着いたものの、2000年代に急成長を遂げたライトノベル市場。「オタク向け」などという考えを改めねばならないほどのメガヒットを生み出している。もはや現代人の新たな教養になるかもしれない、ラノベの今を追った! ◆ラノベ市場をこぞって目指す出版社と書き手たち 出版不況のなか、ライトノベル市場にそれまでラノベと縁のなかった出版社が新規参入している。講談社ラノベ文庫をはじめ、宝島社このラノ文庫、PHPスマッシュ文庫、主婦の友社のヒーロー文庫、大手出版社からビジネス系などまでが、ここ3年で続々と参入している。 そんな熾烈なラノベ市場に総合エンターテインメント企業であるオーバーラップが、オーバーラップ文庫を立ち上げて今春参入する。 同社社長であり、同文庫編集長の永田勝治氏は現状をこう見る。 「飽和状態は事実。だが、ラノベの魅力的なキャラクター・物語を中心にしたコンテンツ