語学と日常生活「第三の大恐慌」 米ニューヨーク・タイムズ紙 6/28付 ポール・クルーグマン The Third Depression By PAUL KRUGMAN 景気後退は普通のことだが、恐慌は稀である。私が知る限り、経済の歴史において、その時点で「恐慌」として広く形容された時代は二度しかない。一つは1873年のパニックに続くデフレと不安定性の数年間であり、もう一つは1929~31年の金融危機に続く大量失業の数年間だ。 19世紀の長期的な不況も、20世紀の世界大恐慌も、間断なき下落の時代ではなかった。その逆に、どちらとも、経済成長の局面が含まれていたのだ。しかし、こうした景気回復の局面も最初の不景気によるダメージを白紙に戻すだけの力強さは決して持っていなかったし、その後には不景気の再発が続いたのである。 我々は今、第三の大恐慌の初期段階にいるのではないかと私は危惧している。これは恐ら