ぼくがブログを書き始めたころ、インターネットは現実から隠れて自由になれる場所だった。 目の前の現実では、ぼくはいつも自分のことをごまかしていた。 ぼくの現実にはいつも評価があった。 得意先の要望に応えるべく努力しているか、会社の収益を上げるための工夫をしているか、家庭の一員として役割を果たしているか、まともな人間として世の中の役に立とうしているか、そして他にはない自分だけの生き方をできているか。 ぼくはそういうことに何度かまともにぶつかってみた結果、まったくうまくいかなくて、物事に本気で取り組むのを恐れるようになった。 本気でやらないから力もつかないし、力がないのがわかるから勝負事を避けるようになった。 そうやってどんどん自分で自分を窮地に追いやっていることがわかっていたので、そのこと自体がダメージとなって蓄積し、身動きが取れなくなっていた。 はてなブログで文章を書いているあいだ、ぼくはそ