門脇仁: 広葉樹の国フランス: 「適地適木」から自然林業へ 知られざる森林大国、忘れられた林業先進国、フランス。広葉樹を主体とした特異な林業こそ、現代的である。日仏比較も行いつつ、その実像を追う。
地球温暖化やBRICs国民の消費によって、食糧危機や水資源の危機が深刻に語られるなか、「「食糧危機」をあおってはいけない (川島博之)」(参照)は標題からもわかるように、この問題をシステム工学の視点から冷静に捉えようとした書籍だ。 標題を見てすぐわかるように、同じく文藝春秋から2003年に出されたロンボルグの「環境危機をあおってはいけない」(参照)をまねている。こちらの書籍は、日本では著者のロンボルグより訳者でもあり評論家であもる山形浩生のほうが著名かもしれない。そのせいか、この「「食糧危機」をあおってはいけない」の帯もこうなっている。 山形浩生 推薦” (『環境危機をあおってはいけない』の訳者) 「それはウソだ!」 「もうこの手の扇動にまどわされないようにしようじゃないか。」 とある。裏表紙にはこうもある。 「目からウロコの真の啓蒙書」 ぼくはすでに四〇年以上生きてきて、これが何度も繰り
村井良敬(むらい・よしのり)『エビと日本人』岩波新書が でて、21年が たちます。1988年に出版された この本は、2007年に読編が でています。村井良敬『エビと日本人II ―暮らしのなかのグローバル化』岩波新書です。 『エビと日本人』を みてみましょう。 えび業界の「現場」の人びとは、大ていのこと、大ていの問題や矛盾を知っている。しかし、現場の声は、いつの間にかかき消され、最終的に「儲かるか否か」だけが、輸入業者の判断基準になってしまう。 乱獲、くず魚投棄、トロール漁への抗議、マングローブ林の破壊、黒変防止の薬剤投与……、こうした事実を「現場」は知りぬいている。だが私たちには、大事件でも起きないかぎり伝わらない。消費者である私たちは、なるべく多くの情報を得て、消費行動をしたい。消費の背後に不公正や搾取、とりかえしのつかない生態系の破壊、あるいは生活の破壊などがあるのを知ったら、その消費
山形浩生氏が環境問題関連で面白そうな本を訳していたな、とは前から思ってた。 「環境には何も問題がないというわけではないが、今にも地球が滅びるという宣伝をするのは良くない」という彼の意識に共感できたので、『環境危機をあおってはいけない』や『地球と一緒に頭も冷やせ!』を訳すことにしました。 洞爺湖サミット直前だからこそ読んでほしい本:『地球と一緒に頭も冷やせ!』とは?――訳者・山形浩生氏に聞く (1/2) - Business Media 誠 この辺りのインタビューを読んでみて興味を持ったので買ってみた。 地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す山形 浩生 おすすめ平均 科学的に正しいことが何かがわかる 環境版「反」聖戦論 冷静にCO2削減のCost-Benefitを論じた本 理想主義と現実主義 CO2と地球温暖化の問題を豊富なデータで分析した本 Amazonで詳しく見る by G-To
イルカとぼくらの微妙な関係 作者: 川端裕人出版社/メーカー: 時事通信社発売日: 1997/08メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (4件) を見る クジラを捕って、考えた (徳間文庫) 作者: 川端裕人出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2004/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (22件) を見る この本はおもしろかった。 タイトルからわかるだろう、クジラとイルカの本である。いまの世の中、クジラやらイルカの本は何百冊も出ているが、出色の出来であると断言できる。 このたった2冊で、川端裕人のファンになってしまいそうだ。 まず『クジラを捕って、考えた』は、クジラを愛する著者が、南氷洋(南極海)の調査捕鯨船に半年にわたって乗り組み、中立の立場から捕鯨の現場を見つめた記録だ。 川端裕人の魅力は、何といってもそのバランス感覚にある
みんなが常識として捉えている事柄に、「それはウソ」とあえて反論を唱える人がいる。「この世の中、まちがっている」という正義感からであれ、「目立つことを言って、人気を得よう」という名声欲(あるいは金銭欲)からであれ。 だれもが右に向かって歩いている中で、あえて左に向かう。真っ白なキャンバスの中に黒い一滴の液を垂らす。世の中を支配する意見にあえてアンチテーゼを示すことは、注目を集めるうえで、効き目のある方法だろう。 結果、まったく主張が受け入れられずに、「そんな人もいたね」で片づけられる人もいれば、「世の中に“波”を起こした立役者」として英雄になる人もいる。 いま、その分かれ目に立っているひとりが、『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の著者かもしれない。名古屋大学大学院教授で、専門は資源材料学。政府の委員会や審議会の委員もつとめる人物が、「環境問題の常識に異を唱える」という戦いを繰り広げている
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