地球温暖化を食い止めるには、産業革命前からの気温上昇を1.5度以内にすることが大前提となった。2021年の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で2度以内に抑える従来目標では不十分との認識で一致。日本を含むほとんどの先進国は温暖化ガスの排出量を50年に実質ゼロにする目標を掲げる。実現にはどんな技術が必要か、それはいつ実現しそうかを探る。カーボンゼロの街は描けるのか。 温暖化ガスの量は50年間で2倍。 人類が出す量は地球が吸収できる分をはるかに超えている大気中に蓄積される温暖化ガスの量は、50年間で2倍以上に増えた。その大半はCO2で、日本では温暖化ガスの9割をCO2が占める。メタン、一酸化二窒素、フロンガスも、気温上昇の原因になる温暖化ガスに含まれる。