臓器や筋肉が透けて見える金魚を、三重大の田丸浩准教授(生物工学)らがこのほど開発した。解剖せずに生きた状態で内臓や血液などを観察でき、研究用として需要が期待できるという。 研究用としては熱帯魚ゼブラフィッシュが普及しているが、1匹の体重が約5グラムと小さいため大量の個体が必要。 一方、金魚は最大約2キロまで成長するため研究しやすく、飼育も容易なことに田丸氏らは着目。突然変異で数%の確率で現れる色の薄い金魚を交配し、約3年かけて今回の金魚を生み出した。 田丸氏によると、金魚の管理コストは水温調整が必要な熱帯魚の10分の1以下。「提供依頼はまだ1件だが、今後利用する研究機関が増えるのでは」と話している。