手嶋 龍一氏に聞く:6カ国協議に進展望めず (聞き手:諏訪 弘=フリーライター) ■12月18日から開かれた6カ国協議では、目立った成果が得られませんでした。多くのマスコミが否定的な論評をしています。 手嶋 私はこの6カ国協議の枠組みを以前から冷めた目で見ていました。米中をはじめとする6カ国協議が有効に作用して、北朝鮮が核を廃棄したり、核開発のペースを落としたりするなど期待できないと以前から指摘してきました。従って今回の協議に成果がなかったことも想定の範囲内でした。 手嶋 龍一氏。外交ジャーナリスト ただ、北朝鮮に核保有を宣言させた結果、東アジアで何が起きるのかという現実を米国のブッシュ政権に直視せしめたという点では意義があったと思う。従来の米国の対東アジア政策がいかに誤っていたかを、さしものブッシュ政権も、今回の失敗によってようやく認識したことでしょう。 6カ国協議の参加国は