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ブックマーク / www.riken.jp (8)

  • 神経回路は潜在的な統計学者

    理化学研究所(理研)脳神経科学研究センターの磯村拓哉ユニットリーダーらの国際共同研究グループは、どのような神経回路も「自由エネルギー原理[1]」と呼ばれる近年注目される脳理論に従っており、潜在的に統計学的な推論[2]を行っていることを数理解析により明らかにしました。 研究成果は、自由エネルギー原理の神経基盤への理解を進め、将来的には精神疾患の早期診断・治療への応用や、ヒトのように学習する脳型コンピュータ・人工知能の開発に貢献すると期待できます。 私たちは目や耳から受けた感覚入力が背後の原因からつくられる仕組みを推論することで、将来を予測し適切に行動できます。自由エネルギー原理は、それらを統一的に説明できる脳の理論です。しかし、脳の基単位である神経細胞やシナプス結合[3]がどのように自由エネルギー原理を実装しているかは未解明です。 今回、国際共同研究グループは、神経活動の方程式から神経生

    神経回路は潜在的な統計学者
  • ワクチンと感染では作られる抗体の質が異なることを発見

    理化学研究所(理研)生命医科学研究センターサイトカイン制御研究チームの久保允人チームリーダー(東京理科大学生命医科学研究所教授)らの共同研究グループは、インフルエンザウイルスに対する免疫反応がワクチン接種とウイルス感染では異なることを発見し、経鼻感染の方がワクチン接種よりも質の高い中和抗体である「広域中和抗体[1]」が産生されることを明らかにしました。 弱毒生ワクチン[2]の有効性を明らかにした研究成果は、今後流行が予想されるインフルエンザウイルスだけでなく、感染拡大が懸念される変異型新型コロナウイルスに対しても有効なワクチンの開発に貢献すると期待できます。 今回、共同研究グループはマウスを用いて、インフルエンザウイルスの「不活化ワクチン[2]」接種と「弱毒生ワクチン」を模倣した経鼻感染において、生体内で産生される抗体の質的・量的比較を行いました。すると、不活化ワクチンではワクチン株に対

    ワクチンと感染では作られる抗体の質が異なることを発見
  • 新型コロナウイルス感染の分子機構を解明

    理化学研究所(理研)計算科学研究センター粒子系生物物理研究チームの杉田有治チームリーダー、小林千草技師、開拓研究部杉田理論分子科学研究室の森貴治専任研究員、ジョン・ジェウン専任技師らの研究チームは、スーパーコンピュータ「富岳」[1]と「Oakforest-PACS」[2]を用いて新型コロナウイルスSARS-CoV-2の表面に存在する「スパイクタンパク質」のシミュレーションを行い、ウイルスがヒト細胞に侵入する際に起こるスパイクタンパク質の構造変化において、スパイクタンパク質表面を修飾している糖鎖[3]が重要な役割を果たしていることを発見しました。 研究成果は、新型コロナウイルス感染症 COVID-19に対する感染予防や治療に向けた医薬品の分子設計に貢献すると期待できます。 新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)には、「ダウン型構造」と「アップ型構造」が存在し

    新型コロナウイルス感染の分子機構を解明
    candidus
    candidus 2021/02/20
    飛沫以外にも使われている
  • 蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述

    理化学研究所(理研)数理創造プログラムの横倉祐貴上級研究員らの共同研究チームは、量子力学[1]と一般相対性理論[2]を用いて、蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述しました。 研究成果は、ブラックホールの正体に迫るものであり、遠い未来、情報[1]を蓄えるデバイスとしてブラックホールを活用する「ブラックホール工学」の基礎理論になると期待できます。 近年の観測により、ブラックホールの周辺のことについては徐々に分かってきましたが、その内部については、極めて強い重力によって信号が外にほとんど出てこられないため、何も分かっていません。また、ブラックホールは「ホーキング輻射[3]」によって蒸発することが理論的に示されており、内部にあった物質の持つ情報が蒸発後にどうなってしまうのかは、現代物理学における大きな未解決問題の一つです。 今回、共同研究チームは、ブラックホールの形成段階から蒸発の効果を直

    蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述
  • ヒトの脳全体シミュレーションを可能にするアルゴリズム | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)計算科学研究機構プログラミング環境研究チームの佐藤三久チームリーダー、來山至テクニカルスタッフⅠ、情報基盤センター計算工学応用開発ユニットの五十嵐潤上級センター研究員らの国際共同研究グループは、次世代スーパーコンピュータ(スパコン)でヒトの脳全体の神経回路のシミュレーション[1]を可能とするアルゴリズム[2]の開発に成功しました。 脳を構成する主役は神経細胞です。神経細胞は電気信号を発して情報をやりとりする特殊な細胞です。その数はヒトの大脳で約160億個、小脳で約690億個、脳全体では約860億個にのぼります。神経細胞同士はシナプス[3]でつながり合い、複雑なネットワーク(神経回路)を形成しています。しかし、現在の最高性能のスパコンをもってしても、ヒトの脳全体の規模で、神経細胞の電気信号のやりとりをシミュレーションすることは不可能です。 今回、国際共同研究グループ

  • 乱雑さを決める時間の対称性を発見 | 理化学研究所

    要旨 理化学研究所(理研)理論科学連携研究推進グループ分野横断型計算科学連携研究チームの横倉祐貴基礎科学特別研究員と京都大学大学院理学研究科物理学宇宙物理学専攻の佐々真一教授の共同研究チームは、物質を構成する粒子の“乱雑さ”を決める時間の対称性[1]を発見しました。 乱雑さは、「エントロピー[2]」と呼ばれる量によって表わされます。エントロピーはマクロな物質の性質をつかさどる量として19世紀中頃に見い出され、その後、さまざまな分野に広がりました。20世紀初頭には、物理学者のボルツマン、ギブス、アインシュタインらの理論を踏まえて「多数のミクロな粒子を含んだ断熱容器の体積が非常にゆっくり変化する場合、乱雑さは一定に保たれ、エントロピーは変化しない」という性質が議論されました。同じ頃、数学者のネーターによって「対称性がある場合、時間変化のもとで一定に保たれる量(保存量)が存在する」という定理が証

  • スーパーコンピュータ「京」がGraph500で世界第1位を奪還 | 理化学研究所

    Graph500の詳細について(英語) Graph500とは 近年活発に行われるようになってきた実社会における複雑な現象の分析では、多くの場合、分析対象は大規模なグラフ(節と枝によるデータ間の関連性を示したもの)として表現され、それに対するコンピュータによる高速な解析(グラフ解析)が必要とされています。例えば、インターネット上のソーシャルサービスなどでは、「誰が誰とつながっているか」といった関連性のある大量のデータを解析するときにグラフ解析が使われます。また、サイバーセキュリティや金融取引の安全性担保のような社会的課題に加えて、脳神経科学における神経機能の解析やタンパク質の相互作用分析などの科学分野においてもグラフ解析は用いられ、応用範囲が大きく広がっています。こうしたグラフ解析の性能を競うのが、2010年から開始されたスパコンランキング「Graph500」です。 規則的な行列演算である連

  • 404 Not Found | 理化学研究所

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