1.イラク石油の歴史 (3)イラク戦争開戦後の状況(前回 のつづき) 2007年1月アメリカは新しいイラク政策を発表した。イラクへの一時的な兵力の増派であった。3万の戦闘部隊が増強された。同時に現地ではスンニー派の部族などの抱きこみ工作が実施された。イラクの治安をおおまかに見ると北部のクルド地域は安定していた。南部のシーア派地域も比較的に安定していた。これは、この地域の都市サマワに派遣された陸上自衛隊が一人の犠牲も出さずに帰国した事実にも反映されていた。治安が悪いのは、中部のスンニー派地域であった。 北部の治安が安定しているのはクルド人の地域をクルド地域政府のクルド人の部隊が警備しているからであった。南部の安定もシーア派の地域をシーア派が支配しているかであった。中部の問題はスンニー派の地域の治安を中央政府軍が安定させようとしている点であった。イラクの政府軍というのはシーア派の軍隊である。フ