新書は絶滅危惧種なのか? もはや「新書」は絶滅危惧種なのではないだろうか――そう思うことがある。 新書編集部の現場にいると、なかなか気づかない。日々の業務に忙殺されるし、なにより、新書づくりは面白くて楽しい(むろん楽しいことばかりではありませんが……)。 だから、そんな暗い未来のことはあまり考えずに日々、仕事を続けている。 それでも、業界の数字を見れば、今の新書が置かれている状況は結構ヤバい。 紙の書籍の総出版販売金額(約6804億円)のうち、教養系新書が占めるのは約141億円。全体の2%強と、決して大きなマーケットではない。金額の推移を見ても、2011年の約230億円から下がり続けている。 (公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所の調査による。2021年の数値) 一定の規模以上の書店さんには、今でも新書のコーナーがあるし、ありがたいことに新書が好きな読者の方も一定数存在する。 それでも
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