媒体:白田の情報法研究報告(2007年1月15日作成、2007年1月16日公開) 著者:白田秀彰(法政大学社会学部助教授) Abstract 著作権保護期間の延長を主張する側の主張の根拠は、創作者の遺族の幸福と安寧であった。 そこで本論は、著作権保護期間の長短よりも先んじて解決せねばならない、より直接に創作者本人、家族そして遺族の利益にかかわる諸問題について論じ、改善策を提案する。 ただし著者は、それら改善策が実現されるべきことを主張するのではなく、さらに考察をすすめ、本質的な創作者の利益が自由な創作活動の保障にあることを指摘する。そして、情報時代においてその自由を保障する手段について提案する。 1 はじめに 先日、「著作権保護期間の延長問題を考える国民会議*1」の第一回シンポジウムが開かれたそうです。そこには、保護期間の延長について賛成している皆さんや反対している皆さんが多数あつまり*2