孫悟空にあるあの話が子供のころから気にかかっていた。 (引用開始) 悟空は生まれてから今までの生い立ちを話すと、釈迦は高笑いをしながらこう言った。 「玉帝は1億年以上も修行をして、今の地位を築き上げられたお方です。お前のようなサルから成り上がった者には、到底相手になりません。」 「俺様は、72変化(へんげ)の術をすべて会得した。その他に筋斗雲もある。乗れば一瞬にして10万8000里飛べる。怖いものはない。恐れいったか。」 「ならば、悟空。ここでひとつ賭けをしないか?」 「何だ?」 「私の右の手のひらからあなたが飛び出すことができれば、私が玉帝に天界を譲り渡すよう、話をつけましょう。どうですか?」 「そんな、簡単なのか?俺をバカにするな!一尺足らずの手のひらなんて朝飯前よ。それっ。」 悟空は筋斗雲に飛び乗り、世界の端を目指した。しばらくすると、雲の間に5本の柱が立っていた。近くに寄ってみると