九龍城のヤングチャイニーズ - 関内関外日記(跡地) 俺の住むアパート、一斉に増えた中国人たちが、一斉にいなくなった。一気に静かになったようだ。 あの中国人たち、大家と事務的な連絡をするさいに聞いてみれば、留学生ではなかった。法人が部屋をいくつも一度に借り上げたそうだ。そして、11月の末にいなくなると、そのように告げられていた。そのとおりにいなくなった。どこに行ってしまったのだろう。 若さ、異国の地での生活、仲間たち。こいつの前途には何が開けているのだろう。俺はこのワンルームアパートの奥の奥の部屋で、一人とじこもって何をしているのだろう。俺はなにかもう、明るいものを見て、目を逸らしたくなってしまった。 結局、彼らは明るいものだったのだろうか。それとも、俺などよりさらに過酷な運命を背負って、この国のどこかで酷使されたりしているのだろうか。今となってはわからない。ひょっとすれば、もっとよいとこ