「自決しろ」「自決するな」という戦争中の発言について 自決という言葉でいろいろ見てみたんだけど、戦前は「民族自決」的なものしかうまく見当たらない。 グーグル先生に聞いたくらいじゃダメだよ、ってのはすでに指摘されていたと思うのだが。 捕虜になって生還した軍人が「自決」を強いられた事例としてもっとも有名なものの一つ、その後の日本軍の捕虜観に大きな影響を与えたと思われるのが第一次上海事変で中国軍の捕虜となった空閑昇少佐(第9師団歩兵第7聯隊第2大隊の大隊長)のケース。最前線で重傷を負って人事不肖となったところを捕らえられ、停戦後に送還されたが、3月28日にピストルで自決。上海派遣軍司令部の作成した発表原稿「空閑少佐行動の真相」に曰く。 (…)親しく林聯隊の墓前に詣て多数の部下を失ひたる罪を謝し旧戦場に前記戦歿旧部下勇士の霊を弔ひ其冥福を祈り嘗て自ら奮闘力闘せる想出深き地点に於て従容として自決せり