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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (45)

  • 原発の街を歩く・敦賀 - 深町秋生の序二段日記

    しばらく「原発銀座」と呼ばれる福井県をうろついていた。また旅に出たのだ。 福島の原発事故で痛感させられたのは、自分の知識のなさだった。原発がドカンと爆発したその日、さすがにイソジンは「アホくさ」とスルーしたけれど、昆布は思わず買ってしまった。その日の夕は、昆布ダシの鍋物だった。 隣県の土地がこの事故によって、あっという間に汚染されてしまった。浜通りは冬でも暖かく、いわき市などは東北なのにヤシの木が植えられている。雪で気が狂いそうなときは、とりあえず温暖な浜通りによく避難していた。 その豊かな土地が一瞬にして危機に陥った。その原因となった原子力発電所とはなんだったのだろう。今さらながら、一から勉強したくなって、日々の仕事をしつつ福井の敦賀市に向かった。 敦賀市には、敦賀原発や問題の多い「もんじゅ」や廃炉した「ふげん」がある。その隣の美浜町にも美浜原発がある。原発が集中している地域で、原発関

    原発の街を歩く・敦賀 - 深町秋生の序二段日記
  • 震災後の仙台を歩く - 深町秋生の序二段日記

    仙台のワッシュ君(id:washburn1975)に会ってきた。 「高速道路も通ったし、ガスコンロか灯油を持ってこうか?」と言ったら、「電気も水道も復旧したし、うちは灯油を使ってないんですけど、とりあえず映画秘宝読みたいです」 という答えが返ってきたので、今月の秘宝やマンガを持って仙台に行ってきた。 仙台空港近くを通る仙台東部道路を通った。仙台平野の沿岸部を走る高速道路だが、巨大津波がこの道路にまで届いたらしく、道路周辺の田んぼや家は泥と瓦礫と化していた。東部道路自体も、あちこちに凸凹ができている。 ワッシュ君が「あの道路周辺はこの世の地獄です」と言ったが、当に地獄だった。田んぼにはひっくり返った車や漁船、ねじれた自販機が転がり、油にまみれた粘つく泥が瓦礫と一緒にすべてを埋めつくしていた。 名取インターチェンジ周辺は瓦礫と泥の山に埋もれていた。それでもETCを出ると「割引1000円」とい

    震災後の仙台を歩く - 深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2011/03/27
    震災二週間後の仙台
  • ヨシモトと暴力の空気 - 深町秋生の序二段日記

    今週のネット界はこの話題で持ち切りだった。 http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1495370.html(「人志松のすべらない話」で千原ジュニアがした話が、レイプ未遂、傷害罪では?と批判殺到) 放送作家でタレントの木村祐一が、自宅に招いた女性に、カチカチの凍った鶏肉を投げつけたという話。深夜に招いたのに、やらせてくれなかったのに腹を立て、鶏肉を放って追い返したというのだ。 それを千原ジュニアが粗暴な雰囲気ぷんぷんさせながら語るものだから「どこがすべらない話なんだ」「ただのDV野郎じゃねえか」「犯罪自慢かよ」と非難ごうごうなのであった。 リンク先にそのときの模様があった。見たけれど、なるほど、これは誤解を生むだろうなと思った。ニヤっと笑ってしまうところもある。私はゴシップや陰口が大好きなので、「ああ、木村祐一って(文化人ぶってるのに)そんなあぶ

    ヨシモトと暴力の空気 - 深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2010/07/03
    『ナル作品だったのだが、その思考が停まった暴力観にはぞっとさせれた。ちなみに井筒監督がこの映画にやはりむかついたらしく、それで陰惨な暴力映画「ヒーローショー」を撮ったのだそう』
  • 報道番組を10倍おもしろく見る方法 - 深町秋生の序二段日記

    だいぶ前のエントリだけれど、こちらがおもしろかった。今日はテレビに関する話。 http://d.hatena.ne.jp/nakakzs/20100421(私がBGMつきのニュース番組を信用しない理由 空気を読まない中杜カズサ) ニュースにBGMがつくとびっくりするぐらいに印象が変わるというお話。たとえ悲惨なニュースでも笑点のBGMで幕開けすればかなり和めるところがいい。もちろん殺人だろうが災害だろうが「わはは」とバラエティーにつきものの笑いの効果音が入れば、悲壮感なんか軽く吹き飛んで、見ているこっちも「わはは、めった刺しだって! きゃはは」とつられて笑ってしまう。 むろんBGMだけでなく、ニュースのあらゆるところが変だ。ここ最近でもっとも違和感を覚えたのは「容疑者の供述」みたいなやつ。「ムカついたからやった。誰でもよかった……」なんてナレーション。NHKでもやっている手法ではあるけれど、

    報道番組を10倍おもしろく見る方法 - 深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2010/05/04
    「なんでニュース番組なんかで、あの人たちは演技をしているのだろう。ディレクターあたりが演技指導もしているのかもしれない」 / 事件を起こす直前の「オタク」による掲示板の書込みの読み上げ演技は酷かった
  • 一億総ヤクザ - 深町秋生の序二段日記

    うつくづくなんというかアナーキストでノーフューチャーな気分だ。安全ピンをシャツや耳にいっぱい刺して、発煙筒をもくもくと焚きながら街を練り歩きたい。アンチクライスト。ロンドンコーリング。女王陛下。 朝青龍の引退に続き、スノボ選手の服装問題(べつに問題でもなんでもないことを、さも問題であるかのように扱う世の中がすくいがたい病気だと思う)などを見ると、怒る前におそろしくなってくる。 この恐怖感はべつに今に始まったことじゃなく、成人式に参加した数万人のうちに含まれるごくごくわずかなお調子者のために社会面を数段ぶち抜きで報じた新聞(私の故郷の地元紙は社会面の3分の2ぐらい使って、酔っぱらってガラスを割ったバカに筆誅をくわえていた。社説もばっちり説教モード。新成人を祝福するどころか、みんな憎悪しているのがよくわかった)や、豊田商事会長刺殺事件やロス疑惑や松サリン事件を経てもまるで変わることのないメ

    一億総ヤクザ - 深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2010/02/17
    『イベント自体にはたいした関心はないけれど、気に食わないやつが登場すると「国技やあのオリンピックをなんとこころえる」と急に権威の威光を借りる輩である。このあたりが品格どころかいかにも品のないヤクザな』
  • 変な造語で支持者減 - 深町秋生のベテラン日記

    政治系ブログを読んでいて、首をひねることが多い。なんでかねえ。 政治系であるからして、「自分の考えを広めたい」「支持者を増やしたい」という野望に満ちている世界だけれど、「当に増やす気があるのか?」と疑問に思うときがある。というのも狭いフィールドにしか通用しない「一元さんお断り。会員制オンリー」みたいな気持ちの悪い造語がやたらと多いのだ。来なら広く支持者を獲得しなければなければならないジャンルだというのに。 なにしろ政治系であるから当然もめる。議論になる。議論にすらならなくて罵詈雑言が飛び交う世界(もっぱらそれが主流か)でもあるから、レッテル貼りや揶揄や中傷の道具として造語が日々生産されている。なかには出来がよくて感心させられることもあるが、まあたいていは気持ち悪い。 たとえばどんなに説得力のあるエントリに出会っても「マスゴミ」という無神経な造語をやすやすと使う文章を信用しない。もともと

    変な造語で支持者減 - 深町秋生のベテラン日記
    chanbara
    chanbara 2010/01/15
  • コンビニ。バブル後の夢を食らって - 深町秋生の序二段日記

    たとえば私の故郷の近くに米沢市という町があるのだが、たいそうでっかい流通団地があり、それこそちょっと前まではたくさんの派遣労働者を抱えて半導体やらテレビの部品やらを作って羽振りがよかったのだけれど、金融バブルが弾けて輸出産業がぽしゃってからはどこも虫の息であってハローワークはぎゅうぎゅう状態。 工場近辺にあるコンビニも、今まで派遣のあんちゃんが、弁当やらチュウハイやらをどかどか買いこんでくれたのだが、こんな状況であるために同様に虫の息……という噂を耳にしていた。まあどこの地方でも転がっている話である。 車を脚のように使う田舎にあってはこの厳しい時代、定価で売りつけるコンビニなんて利用する人は減る一方で、この辺鄙な田舎である南陽市にすらイオン系の24時間スーパーができたこともあり、コンビニ討ち死にの風景がそこかしこで見られるわけだが、これもよく聞く話である。潰れたコンビニの建物に千円床屋や中

    コンビニ。バブル後の夢を食らって - 深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2009/11/22
    「大きい利益をあげる1店よりも、競合しあう2店から搾り取って上納させたほうが本部にとってはむしろ都合がいい……というかそれがフランチャイズの本質」
  • カナザワ映画祭と幸福の科学の啓蒙映画 - 深町秋生の序二段日記

    この世で正しいのは共産主義だけや! という、青木雄二の叫びがずっと耳にこだましていた。カナザワ映画祭で幸福の科学の啓蒙映画「ノストラダムス 戦慄の啓示」を見ていたときに。「こんな映画見るよりドストエフスキー読まんかい! 唯物論や!」という感じ。いやまあそんぐらいぐだぐだで差別的で空疎な説教が続くつらい時間であった。 ちなみにカナザワ映画祭は毎年、エクストリーム&ハードコアな映画を上映することで知られている。 http://www.eiganokai.com/event/filmfes2009/intro.html(カナザワ映画祭2009 新世界秩序サバイバルガイド|かなざわ映画の会) 「ノストラダムス 戦慄の啓示」の前にやっていたのが、これとはまったく正反対に「宗教から目ざめよ」とアジる「ツァイトガイスト」という啓蒙映画なのだが、テンポよくリズミカルに9・11陰謀論を(ツインタワーは政府に

    カナザワ映画祭と幸福の科学の啓蒙映画 - 深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2009/09/25
    『「正しいメッセージを放つためなら、嘘や誇張をついてもかまわない」という「ツァイトガイスト」や、「戦慄の啓示」からは「人を救うために宗教がある」のではなく「宗教を救うために人がある」という倒錯』
  • 幸福実現党という花火 - 深町秋生の序二段日記

    この不況で全国の花火大会が中止に追い込まれている……が、まるでそんな大衆のガッカリ感を補うかのように刹那的な二寸玉を打ち上げているのが幸福実現党と幸福の科学である。 http://www.zakzak.co.jp/top/200907/t2009072910_all.html(ドクター・中松、幸福実現党から出馬…人直撃!) http://www.zakzak.co.jp/top/200907/t2009072302_all.html(幸福実現党・大川出馬「宇宙人に日支配させない」) ついに宗教団体のトップも出馬ということで、政治という俗の世界に顔を突っこんじまった教祖の宗教を、今後誰が信じるのかわからないけれど、ミスター泡沫と名づけたいドクター中松をかつぐなどタブロイド紙や私のようなぼんくらの心を賑わせている。最高だ。まあ花火は危険がともなうので、当選という名の事故だけは勘弁してほしい

    幸福実現党という花火 - 深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2009/08/02
    『雑誌「ザ・リバティ」における、ラーメンや居酒屋チェーン経営者が口にしそうな「成功しよう!」という景気のいいメッセージと、富裕層の優遇を唱えていた強者信仰が今さら受け入れられるとは思えない』
  • 深町秋生の序二段日記

    19年前の毎日新聞(1990年11月4日)には、三世議員である森英介・現法務大臣のインタビュー記事「国会一年生のひとりごと」が載っている。 <ぼくは典型的な世襲候補だが、父(故美秀氏)の後をやるかやらないか、という時に自問しました。それが政治家を志す者の最低のというか、前提条件でしょう。急死で、そんなこといってられなくなったんですが、ちょっと踏み込めないなと思った。 ところが、今、平和なのか、命懸けというか、そういう心構えがなくとも、務まっちゃうんだね> 「世襲議員のからくり」上杉隆著 p19より 人気ジャーナリストの上杉隆氏の新刊「世襲議員のからくり」を読んだ。これがおもしろいおもしろいというよりも、あまりのおぞましさにぞくぞくと身体が震えた。 前作の「ジャーナリズム崩壊」はざっくり言うと「記者クラブいくない!」という、それ以上でもそれ以下でもない話で、なんとなく今さら感がつきまとって

    深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2009/06/19
    『「政治家の名前に一郎や太郎が多い」というくだり。政治というものを家業としている一家がいるのは、頭でわかっていても、有権者に名前を覚えられるために簡単な名前を生まれながらにして与えられる』
  • 深町秋生の序二段日記

    タモリが消費者金融のCMに! http://d.hatena.ne.jp/gotanda6/20090403/tamori(タモリのサラ金CM B面犬にかぶらせろ!) http://www.cyzo.com/2009/04/post_1798.html(アコムCM出演で失望? タモリの既存イメージと「タモリ的なるもの」 日刊サイゾー) というわけで、いろいろと賑々しいのだけれど、先日のタモリ倶楽部ではそのタモリが登場するアコムが唯一のスポンサーのようだった。タモリ倶楽部ほどの人気番組でもスポンサーがつかず、今回のCM登場と相成ったのかなと適当なことを思ってしまった。いやだって50年続いた日テレのプロレス中継もスポンサーがつかずに終了し、TBSの人気ラジオ番組ストリームもスポンサーがつかずに終わってしまった。(人気なのに終了せざるを得ないってのはメディアのあり方として、かなり終わってると思う

    深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2009/04/08
    『また「ハウスマヌカン」とか「マハラジャ」とか「オールナイトフジ」とか「投げる不動産王」といったおもしろ単語を口にする時代が来るのかなあとわくわくしてたけれど、すっかりそんな空気は吹き飛んでしまった』
  • 深町秋生の序二段日記

    NHKのゴールデン枠に「ダーウィンが来た」という番組があって、「わー、動物かわいい」と、だいたいメシをいながら白痴同然の状態でボーっと見るのだけれど、困ってしまうのが、「サバンナにも恋の季節がやってきました」というナレーションとともに、発情した動物がコウビに励もうとするところだ。 30をすぎて、しかもアニマルのコウビなのだから別にどうということでもないのだけれど、やっぱり親と夕飯をってるところで、哺乳類のオスがバックを取って、一生懸命に励んでいるところを見せつけられると、ちょっとだけポッと顔が赤らむ。というかいくつになってもやっぱり若干気まずい。 いよいよ春が近づいてきて、近所の野良ネコたちも発情期を迎え、非常にやかましい。オスはくさいフェロモン混じりの小便をあちこちに振りまくし、メスは気が狂わんばかりに(というか、当にさせないまま家に閉じ込めたりすると気が狂う)鳴き叫ぶのだが、こ

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    chanbara
    chanbara 2009/03/12
    「ドラえもんの恋愛対象といえば、かわいらしい猫だったりするのだが、ドラえもんの性生活というのはどうなっているのだろうかと、ふと思った」
  • 深町秋生の序二段日記

    東京の人口が未だに増え続けているという。もうすぐ1300万人を突破するとか。 仕事を追い求めて地方の人間がぞくぞくと集まっているのであろう。しかしそれだけではなく、リタイヤした高齢者もけっこう東京に向かっているのではないかと思う。仕事ほしさだけで人は上京するわけではないようだ。 先日、TBS系の深夜ドキュメント番組「ドキュメント・ナウ」を見た。この番組はわりと好感が持てて、大衆の現状というものを過剰に(古舘の過剰に深刻ぶった面にはうんざり)伝えることがない。テンポよく淡白にやるから鼻につかない。 先日は札幌における高齢者の集団生活の姿を追っていた。さまざまな理由で田舎で暮らせなくなった高齢者らが、札幌の元学生寮に集まって、スタッフとともに共同で生活するというもの。半介護施設といった感じだろうか。若者の減少によって空いた都会の学生寮に、地方で住めなくなった老人が集まるという姿が大変おもしろ

    chanbara
    chanbara 2009/02/03
  • 深町秋生の序二段日記

    派遣村に関する騒動を見ていると苦々しい寂しさが湧く。すっかり出遅れてしまったけれど。 で、今が極貧社会なのだという実感が湧いた。それまでだって貧困社会だとは思ってはいたが。 http://d.hatena.ne.jp/kechack/20090109/p1(政治に関心の薄い層に残る自己責任狂 Munchener Brucke) http://d.hatena.ne.jp/Prodigal_Son/20090109/1231512798(個人的にはこういうことをいえる人はすごいと思う。土曜の夜、牛と吼える。青瓢箪。) あらゆる理由をこしらえて、どうにかして派遣村をバッシングしたい。「あそこに集ってるのはアカと怠け者に決まっている! そうであってくれ!」という必死さ。「タバコ吸う余裕があるなんて!」とか当に目のつけどころがすごいと思う。そのエネルギーを横峯さくらのオヤジとか、JK大好き義家先

    深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2009/01/15
    『しかし「お前の努力不足だ」と高みから見下ろすように説教たれている自称愛国者を見ると、あのころ左翼に対して抱いていた感情を思い出してしまう』
  • 深町秋生の序二段日記

    洋泉社の殺人ムック「Murder Watcher」がまた近いうちに発売されると思いますが、詳しくはまたいずれ。 しかしこのムックが作られる直前に、どういうわけか社会が仰天するような殺人事件が起きる。(前回も直前に秋葉原の通り魔が起きた)今回も洋泉社のTさんが相当パニックに陥っている模様。校了前に、あの大事件当に迷惑な話である。 ワルい形相の中年男が出頭したわけだが、「保健所にペットを殺されたから」というかなりシャブ〜いことを喋っている様子。(少なくともおれは凍りついた。ケッチャムの小説じゃあるまいし。動物愛護暴力!)かりにあれが犯人だとしたら、先日の個室ビデオ店放火事件よりさらに上を行くしょうもなさである。動機はストロー級、やってることだけはヘビー級という感じ。さっそく朝のニュースショーでは徳光さん(銭ゲバ)が警視庁詰めの記者に現況を訊いていたが、記者は「保健所にペットを殺されたなど

    深町秋生の序二段日記
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    chanbara 2008/11/24
    「10年間ろくな仕事もしないままどうやってメシ食ってたんだ?いやどうやっても陰謀論のひとつくらい絞り出したくなるよ。たぶんコミンテルンが洗脳と資金援助してやらせたんだよ。あとルーズベルト。便衣兵。」
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    あの軍人さん、あれは一体なんなんだ。 驚いたが、とにかく違和感が残った。例の航空幕僚長更迭&退職の件である。 彼が書いた論文の中身にしても、自衛隊のエリート高官のわりにはひどく低レベルなものであり、歴史修正主義の内容がどうのこうのというよりもまず論文の書き方自体を覚えるべきだろう。(章立てもなく、だらだらとカラオケみたいにメリハリもなく書き続けるさまは、まるでゼミに入りたての学生の文のようだ) これまで「戦前」なるものを美化する人たちを多く見てきた。自衛隊のなかにそうした思想や哲学を持つ人間がいることも想像できる。私にしても戦後の価値観がベストだとは思っていないし、戦前の右翼や国粋主義者から学ぶところもいっぱいあると思っている。 しかしだからこそ違和感がぬぐえなかった。あの威勢のいい記者会見なんかを見ていてそれはさらに強まっていった。これまでの問題発言や論文の応募、反省もないまま自説を述べ

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  • 深町秋生の序二段日記

    ちょっと前の話になるが、自衛隊の特殊部隊における「はなむけ」格闘訓練は驚いたねえ……。 それにしても陰惨な事件であるにもかかわらず、やっぱり思わずぐっときてしまうのは「はなむけ」なる雅やかな言葉が登場したことだろう。学生のときにならった紀貫之の土佐日記を思い出してしまった。馬のはなむけ。 昔から隠語が好きだった。ジャーゴンとかスラング。その世界に脈々と受け継がれる年季の入ったものもあれば、どういう風の吹き回しか、奇跡的とさえ思えるほどポエティックな言葉がひょっこり生まれることもある。 だいたいリンチ殺人一つとっても、自衛隊は「はなむけ」と言い、相撲界は「かわいがり」、オウム真理教は「ポア」と呼んだ。それぞれの世界観がなかなか反映されている。 もともと隠語は、表立って言えないし、縁起も悪く、後ろめたい行為であるからこそ自然と生まれた語句でもある。あと関係者以外の人間を小ばかにする意味でも使わ

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    chanbara
    chanbara 2008/10/22
    『隠語はその凄惨さから目をそらさせてしまう魔力がある。「ただかわいがってやっただけっス」といった感じで、言っている本人の思考を麻痺させてしまう場合がある』
  • 深町秋生の序二段日記

    いやあ政治おもしろいなあ。 まあ政治といっても、ひとりヤキの回った年寄りの妄言でゲラゲラ笑ってるだけだけど。 あの大臣はひょっとすると誰かの指示で「劇場化」するように依頼されて、べらべら喋ったのではないかとさえ思った。暴走の勢いがすごすぎて。日教組を「抵抗勢力」にして争点をずらし、そんで選挙に臨もうという意図が内閣にあったのではないか。でなきゃ納得できないんだよなあ。なんにしてもあの大臣、文部科学大臣時代によっぽど日教組にいじめられたのであろう。まあなんにしろ劇場どころか炎上してるだけなんだけれど。こちらのエントリが詳しい。 http://sekakata.exblog.jp/7528609/(「中山騒動」と「劇場」型政治 世界の片隅でニュースを読む) しかしWWEじゃあるまいし、ここ1〜2年は次々に「なんだこいつは!」と会場をどっかんどっかん沸かせるようなニューカマーが登場してはさっさ

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    chanbara
    chanbara 2008/09/30
    「電撃辞任をすると税金がいくらドブに捨てることになるのかというのをどっかのシンクタンクは計算してくれないだろうか。電撃辞任によって経済波及効果はいくらとか」
  • 深町秋生の序二段日記

    闇金ウシジマくんはこれまでも何度も取り上げてるが、最新刊12巻を経て、さらにぐっと文学性が増し、なんだか手の届かない高みに達した感があり、びっくりしてしまった。 連載当初こそはトサン(十日で三割)というハッタリ感ばりばりの闇金世界と、コミックらしい味付け濃い目のキャラクター、それにギトギトの暴力描写、倫理や道徳を軽くフライングした世界観で世の暴力グルメの舌を満足させてきたのだが、ついに最近では文化庁メディア芸術祭推薦作品に選ばれるなど(「いかにこの国がダメになっているのかを執拗に描いた作品に、国が優秀作品として推薦してしまうのだからなかなか懐深いというか。まあ別に役人が選んだわけではないんだろうけどかなり喜劇だ)、徐々にこのマンガは変化しつつある。 初期は最低なヤンキーや、怠惰なニート、ショッパホリック(買い物中毒)に陥ったOL、パチンコ狂いのフリーターなどの生態を濃密に描き、彼らに懲罰を

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    chanbara 2008/09/04
    「戦後、幸福のスタンダードなモデルとされたサラリーマンのファミリー層というのが、現代ではもっとも身動きのとれない最悪の地獄だという真実をこの作品では描かれている」
  • 深町秋生の序二段日記

    私が住んでいるN市のM集落がちょっと大変なことになっている。今日は私の住んでる町の話。今さらN市とイニシャル表記してもしょうがないのだが。 Mは70戸くらいの田んぼだらけで、お年寄りが多い平凡な田舎の一集落である。 高齢者が多いということもあって、ただでさえ葬式が多いのだが、昨年はこの集落だけで自殺が2件。そしてこれはえらい事故だったので知っている人も多いだろうが、市道を歩くこの集落の小学生の列に車が突っ込み、一人の児童が死亡し、もう一人には重い脳障害が残った。道は見通しのよいストレートな一道だった。 それ以来、集落の住民らは車で子供らを送迎するようになった。ただ農業の繁忙期のときは契約タクシーを使って送り迎えをしているが、たびたびタクシー運転手は事故現場で手を上げる謎の小学生の姿を見かけている。 M集落には小さな神社があり、昨年ここの神木が伐採されている。それがきっかけではないのかとい

    深町秋生の序二段日記
    chanbara
    chanbara 2008/08/07
    「フィクション……ということにしておく。狭い町だから」