早いもので前日本コロムビアディレクターの森淑(きよし)さんの「レコードディレクター半世紀~昭和歌謡のうらおもて~」も22回目を迎えた。 今回は、NHK朝ドラで人気の「ブギウギ」の笠置シヅ子の相方、淡谷のり子にスポットを当てた。 会は、ベティ稲田も歌っていた「散りゆく花」(昭和15)、「インドの唄」が元唄だった「レモン花咲けば」(昭和13)で幕を開けた。 この2曲はいずれもジャズぽい。 青森県出身でクラシック歌手を目指した淡谷のり子だったが、クラシック歌手の荻野(おぎの)綾子の勧めもありレコード歌手へ。 抜群の歌唱力があることがわかると森さんは指摘している。 作曲家服部良一がコロムビアに入社して最初に作った曲が「おしゃれ娘」(昭和11)。 男声で人気のあった中野忠晴リズムボーイズの女声版リズムシスターズをつくり、スキャット的な音も入り、当時の日本的ジャズの良き時代だ。 昭和12年には「私のト