アメリカ航空宇宙局(NASA)は、ヴァン・アレン帯探査機(Van Allen Probes)で観測したプラズマ波が出す「宇宙の音」を、インターネット上で公開した。NASAのWebページで、MP3などの音源としてダウンロードすることができる。 プラズマは、固体・液体・気体とは異なる物質の第4の状態とも呼ばれ、気体分子がイオンと電子に分離した状態になり、電磁場と相互作用する。プラズマ波とは、電磁場との相互作用による荷電粒子の集団的な動きであり、プラズマ密度の疎密によって生じた振動がプラズマ中を伝わっていく現象であると説明される。 地球の磁気圏の内側には、エネルギーが数eV(電子ボルト)と低いプラズマ(低温プラズマ)で構成された「プラズマ圏」が存在している。プラズマ圏は、電離層の上からだいたい地球半径の4倍程度の範囲に広がっているとされる。そこではさまざまな波形をもったプラズマ波の活発な動きを観