急激に価格が下落し、デフレの象徴といわれた薄型テレビ。2009年まで10万円以上を維持していた平均単価は、11年末に4万円台まで急落。店頭は安売りテレビであふれ返った。 ところが、12年を底に、足元は6万円前後まで値を戻しつつある。単価反転の要因としてよく指摘されるのが、大型テレビの高付加価値化だ。高精細の「4K」などは、家電量販店の店頭でも目立つ場所に陳列されている。 ただ実際には、テレビ市場全体に占める4Kの比率は1%強(台数ベース)。50型以上の中でも11%にすぎない。13年3月から1年間の単価変動率は40型以上が2%増止まり。一方、30型台以下は10%以上増えている。つまり、足元の価格上昇は大型より中型の寄与が大きい。