(2011年3月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国は30年以上前から「改革開放」をスローガンに掲げてきた。その結果、単なる新しい経済大国にはとどまらない、世界経済に高度に統合された経済大国が誕生するに至った。そのため今では、中国はその影響力をいかに使うべきかという大きな問題が浮上している。 筆者は今年、北京で開催された中国発展ハイレベルフォーラムでのスピーチでこの問題を取り上げ、大きな成果を上げた中国は今、自国に与えられた世界のシステムに対する責任を負わねばならなくなっていると主張した。 欧州連合(EU)を1つの単位として扱わないのであれば、中国という巨大な国家は今や世界最大の輸出国であり、米国に次ぐ世界第2位の輸入国である。貿易黒字と経常黒字は世界で最も大きく、世界の外貨準備高の3分の1を保有するに至っている。貯蓄フローも世界最大だ。 世界有数の経済大国は共産党が支配する発展