豊臣家が滅亡した大坂の陣(1614~15年)前後の状況を当時の大坂、京都などに滞在していたオランダ人が記した文書約500点の概要が、国際日本文化研究センター(日文研、京都市)と同国ライデン大の共同調査によって、オランダ・ハーグ国立文書館で確認された。 戦場ルポさながらに混乱を克明に描いている。今後、日文研とライデン大は2022年までに、全文の活字化と邦訳を進める。 文書は1609~33年にオランダ東インド会社関係者らが日本の情勢を記した書簡や報告類など507点。同大学が2014年、日文研に共同研究を提案し、国立文書館の目録を手がかりに全体をリスト化。日文研が数十点を現代日本語訳した。