英バーミンガム大学の研究プロジェクトは、人体に無害で低コストな色覚補正のためのコンタクトレンズを開発した。 その研究成果をまとめた論文が、2018年4月、学術雑誌「Advanced Healthcare Materials」で公開されている。 ・低コストで製造できる色覚補正コンタクトレンズ ヒトの眼の網膜にある錐体細胞は、光を感じる光受容器で、長波長に反応する「赤錐体」、中波長に反応する「緑錐体」、短波長に反応する「青錐体」の3種類が存在する。 物体から反射した光の波長にこれら錐体細胞が反応して電気信号が生じ、この電気信号が視神経を通じて脳に伝わり、色を知覚しているというわけだ。 しかしながら、いずれかの錐体細胞を持たない場合、脳は“誤った情報”を受け取るため、色の弁別に困難が生じてしまう。 そこで、研究プロジェクトは、545ナノメートルから575ナノメートルまでの波長域の光を吸収する鮮紅