「すでに日本には、症状が出ていなかったり、風邪と誤認したりしている新型コロナウイルスの感染者が相当数いるとみられています。都心部では満員電車や雑踏を通じて、感染が爆発的に広がっている可能性が高い。日本で感染者が100万人を超えることもありえます」 こう警鐘を鳴らすのは、医療ガバナンス研究所の理事長で内科医の上昌広先生。感染者100万人超は“現実的な”数字だという。 「新型コロナウイルスの感染力は、インフルエンザと同等か、それ以上とみられている。'08年に行った国立感染症研究所のシミュレーションでは、1人の新型インフルエンザの患者が鉄道を利用するだけで、10日間で10万人以上の患者が増える可能性もあるとの結果が出ました」 一刻も早い感染状況の把握が急務なのだが、厚生労働省は一定の基準を満たさなければ検査しないという姿勢を崩さない。2月20日時点では「風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上