紙おむつや生理用品のCMで耳にすることもある「高分子吸収体」。「吸収性ポリマー」などと呼ばれることもある、その物質の正体は、白色で顆粒状の「ポリアクリル酸ナトリウム」です。 高分子吸収体は、一度、水分を吸収すると、粘性のあるゼリー状に変わり、簡単に離水しないため、その特性から、紙おむつや生理用品など、さまざまな製品に利用されています。現在、食品などの保冷には、ドライアイスより「保冷剤」が主流ですが、保冷剤も、まさに高分子吸収体を水に溶かして袋詰めしたもの。急な発熱時には、高分子吸収体が含まれる紙おむつを水に浸して冷凍すると、即席の保冷剤が作れるので、覚えておくと便利ですね。 ■「高分子吸収体」の性質・用途 アイスクリームやケーキ、冷凍食品などの冷却にはドライアイスが定番でしたが、マイナス79℃の二酸化炭素のかたまりであるドライアイスを、直接触って凍傷を負う/二酸化炭素中毒を起こすなどの事故