男女共同参画基本計画なのに「内助」「器量良し」? 一人の大学生の率直な疑問が行政を動かした。大分県臼杵市が、地元に伝わる民話の主人公、吉四六(きっちょむ)さんの妻「おへまさん」を市民の理想像に掲げて策定した基本計画。そこには、古い価値観の再生やジェンダー不平等につながりかねない表現が並んでいた。市は大学生からの指摘を受け、不適切表現を一部認め、修正、削除する方針を決めた。 基本計画策定は、男女共同参画社会基本法が自治体に促しており、市は2017年3月に26年度までの現行計画を策定した。 市は「基本的な考え方」の章で、総合目標を「臼杵女性(おへまさんたち)の知恵と世話焼きが光る元気充電のまち」と設定。おへまさんに関しては「美人ではないが安心感を与える容姿」などと表現し、キーワードとして「内助」「我慢強い」「器量良し」などを列挙した。市民の理想像は男女問わず「おへまさん」とも記した。 市による