新型コロナウイルスの感染拡大で廃業の危機に陥った一軒の食堂が、店内で遊ぶ猫たちの姿をSNSに投稿したところ評判になり、客足が戻った。店の売り物の鉄道模型と小さな猫たちという組み合わせが、注目を集めている。 大阪市天王寺区で食堂の経営に携わる寺岡直樹さん(56)は6月上旬、子猫を見つけたという近くの保育園から相談を受けた。生まれたてらしい子猫の印象は、「なすびみたい」。手のひらに収まる小さな命の愛くるしさにひかれ、引き取ることにした。ミュージカル「ライオンキング」から「シンバ」と名付けた。 まもなく、店に1匹の猫が近づいてくるようになった。シンバを気にするようなそぶりを見せる。えさをやると、くわえたまま去っていった。 7月になり、店のそばで3匹の子猫が見つかった。シンバを気にしていたあの猫の子どもたちだった。3匹は毛並みなどがシンバと似ており、きょうだいと思った。「家族をバラバラにするのはか