CO2ナルコーシスとは? 呼吸の自動調節機構に異常が生じ、肺胞の換気が不十分となった場合に二酸化炭素(CO2)が体内に蓄積され、意識障害などの中枢神経症状が現れる病態をCO2ナルコーシスといいます。 CO2ナルコーシスが起こると、初期には呼吸促迫や頻脈、発汗、頭痛などの症状が見られ、進行すると意識レベルの低下が起こり、傾眠から昏睡に至ります。意識障害、高度の呼吸性アシドーシス、自発呼吸の減弱はCO2ナルコーシスの3主症状としてよく知られています。 呼吸の自動調節機構について 呼吸と血液ガスの関係性はとても深く、動脈血中の二酸化炭素分圧(PaCO2)や酸素分圧(PaO2)、pHが変化するとその情報は呼吸中枢に伝えられ、呼吸は自動的に調節されます。例えば、何らかの原因でPaCO2が上昇したりPaO2が低下したりした場合、呼吸中枢がそれを感知して換気を増大させ、その逆であれば換気を抑制させて、P