JR九州の青柳俊彦社長は31日、熊本地震で被災した豊肥線の不通区間(肥後大津-阿蘇、27・3キロ)について、今秋の運行再開を目指していることを明らかにした。昨年4月、国が2020年度中に再開するとの見通しを表明していたが、JR九州が時期的なめどを示したのは初めて。 豊肥線は地震で発生した大規模な土砂崩れで、並行して走る国道57号とともに寸断された。被害が大きかった南阿蘇村立野地区を中心に復旧作業を進めており、同社によると、12月末現在の進ちょく率は、路盤の支えとなる盛り土補強などの土木工事が8割、レールを敷く軌道工事が3割程度、それぞれ終わった段階という。 青柳社長は「未着工部分で難航するところが出てくれば工期が延びるかもしれない」と前置きしながらも、運行再開の時期について「今秋を目指して頑張りたい」と強調。豊肥線は「九州最大の観光地である阿蘇を通過し、大分と熊本を結ぶ大事なネットワーク」