「走れメロス」や「人間失格」などの作品で根強いファンを持つ作家の太宰治が、中学校と高校で使っていたノートなどが東京の文学館に寄贈されました。 ノートには似顔絵やメモ書きがあり、専門家は太宰が文学を志すまでの少年時代を知る貴重な資料だとしています。 寄贈されたのは、太宰治が中学校と高校で使っていたノートや日記など22点です。 太宰の兄で、衆議院議員だった津島文治さんからこれらを受け取った知人の遺族が、東京・目黒区の日本近代文学館に寄贈しました。このうち、高校1年生のときに使っていたとみられるノートには、地学と思われる授業の内容のほかに、みずからが主宰した同人雑誌の表紙のデザイン画や似顔絵、それに目次の案が書かれています。また、太宰は、芥川龍之介に傾倒していたと言われていますが、ノートの余白に芥川の名前を書き連ねた落書きも見られます。 これらのノートは、これまで部分的には公開されていましたが、