ストッキング大手「アツギ」(神奈川県海老名市)の100%子会社「アツギ東北」が、青森県むつ市などの工場の閉鎖を発表してから一夜明けた21日、地元には衝撃が広がった。500人以上の働き口を失う「市始まって以来の雇用危機」(宮下宗一郎市長)。支援策の検討が急がれるが、有効策は見通せない。 アツギによると、21日は事業所内で従業員向けの説明を行ったという。朝、工場に出勤途中だった女性従業員は「ただただショック。今後のことはまだ考えられない」と不安げに語った。アツギの古川雅啓・執行役員管理統括は読売新聞の取材に「50年以上続いた工場を閉鎖するのは苦渋の決断で、地域経済への影響も小さくないと考えている。労働組合との協議を通じて対応を検討したい」と声を絞り出した。 「アツギ東北むつ事業所」は、1965年に解散した「むつ製鉄」の代替企業として誘致され、66年に操業開始。アツギの国内生産の基幹工場で、従業