大陸を走る「鉄路」から日本の負の歴史が見えてくる 『桶川ストーカー殺人事件――遺言』『殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―』(共に新潮文庫)など、世の中に大きな衝撃を与えた事件ノンフィクションで知られるジャーナリスト、清水潔氏。新刊の『鉄路の果てに』(マガジンハウス)では、戦時中、鉄道聯隊(れんたい)に所属していた亡き父の足跡を辿りつつ、太平洋戦争に至る日本の負の歴史を明らかにしていく。新境地となる本書に込められた清水氏の想いを聞いた。 父が遺した「だまされた」のメモ ――本書を書くきっかけは、お父様の書棚にあった一冊の本だったそうですね。 清水 父は2013年に93歳で亡くなりました。その後しばらくしてから母も施設に入ることになって実家には住む人がいなくなりました。ついにその家を取り壊すことに決めて片付けをしている最中、たまたま西日が差し込んだ父の書棚に『シベリアの

