プレイバック!美術手帖 1990年5月号 特集「エコロジーとアート」『美術手帖』創刊70周年を記念して始まった連載「プレイバック!美術手帖」。美術家の原田裕規がバックナンバーから特集をピックアップし、現代のアートシーンと照らし合わせながら論じる。今回は1990年5月号の特集「エコロジーとアート」を紹介。 文=原田裕規 「エコロジー」とアートの関わりの変化を見る エコロジーをテーマに据えた本特集は、1980年代に流行したニューエイジの熱が冷めやらぬ90年に刊行された。特集を見渡していて目に付くのは、サイケデリック、ドラッグ、サーフィン、東洋思想、オカルトなどといったキーワードである。60年代以降のカウンターカルチャーは、宇宙、海洋、精神世界など、様々なベクトルへの「拡張」に特徴づけられる。しかし、83年に世界で初めてHIV患者が確認されたことを境に、その動きは縮小へ向けて踵を返すこととなった

