限界露呈、かすむ野田カラー=内閣改造 限界露呈、かすむ野田カラー=内閣改造 野田佳彦首相は内閣改造で、政府や民主党の要職を歴任してきた実力者の岡田克也氏を副総理兼社会保障・税一体改革担当相に起用し、消費増税に「不退転の決意」で取り組む姿勢を改めて鮮明にした。一方で、わずか5人の閣僚交代の中、党内配慮を優先したと思える人事も目に付く。政権基盤が脆弱(ぜいじゃく)な首相の限界を露呈したとも言え、一体改革の布陣強化という「野田カラー」がかすんだ感は否めない。 岡田氏は野党時代から一貫して消費増税を唱えてきた。また、菅政権下の幹事長時代には、衆院選マニフェスト(政権公約)の主要政策見直しに関する自民、公明両党との3党協議をまとめ上げ、両党とのパイプを築いた。首相が自らその岡田氏に入閣を説得したことは、「ダブルエンジン」で一体改革を成し遂げようとの意思の表れだ。 もっとも、消費増税を公約違反と批