ブックマーク / blog.tatsuru.com (4)

  • さよなら民主党 - 内田樹の研究室

    「プレス民主」の取材で、有田芳生さんを聴き手に民主党政治の総括をした。 いくつか話したけれど、二点だけここに録しておく。 一つは「政治主導」というスローガンについて。一つは「民主党分裂」について。 民主党は2009年の総選挙で「政治主導」「官僚政治打破」を唱えて、圧倒的な有権者の支持を集めた。 けれども、それは「霞が関の官僚は邪悪で、利己的である」ということについて国民的な規模の疑念が形成されたということであって、必ずしも、官僚の上に立つことになった政治家たちの方が官僚たちよりも、善良であり、フェアであり、政策判断において適切であるという判断を国民が下したということではなかった。 「政治主導」というのは、要するに「政策の適否については、専門家に吟味させるよりも、直近の選挙で多数を得た政党に『好きなようにやらせる』方が、正しい政策を選択する可能性が高い」という「アイディア」のことである。 理

    coleo
    coleo 2012/06/13
    さよならという関係は一つの破局を象徴しているだろう。たとえば"対立的な世界観をもつ党派が両端にあることで・・・より適切な政策を選択する「枠組み」を持つ”という認識自体が破局を予定したといえる。
  • 沖縄の基地問題はどうして解決しないのか? - 内田樹の研究室

    沖縄タイムスの取材で、沖縄の基地問題について少し話をした。 この問題について私が言っていることはこれまでとあまり変わらない。 沖縄の在日米軍基地は「アメリカの西太平洋戦略と日の安全保障にとって死活的に重要である」という命題と、「沖縄に在日米軍基地の70%が集中しており、県民の91%が基地の縮小・撤収を要望している」という命題が真っ正面から対立して、スタックしている。 デッドロックに追い詰められた問題を解くためには、「もう一度初期条件を点検する」のが解法の基である。 まず私たちは「アメリカの西太平洋戦略とはどういうものか?」という問いから始めるべきである。 ところがまことに不思議なことに、沖縄の基地問題を論じるためにマスメディアは膨大な字数を割いてきたが、「アメリカの西太平洋戦略とはどういうものか?」といういちばん大の問いにはほとんど関心を示さないのである。 どこを仮想敵国に想定し、ど

    coleo
    coleo 2012/02/28
    日米双方にとって現状維持が可能ならそれがベストなわけだから、合意という前提で貫けるか、それを探っている過程でしょ。なんとも危うい県知事が仮に多少でも譲歩すれば動き出すという世論とのつなひき。
  • 格差社会って何だろう - 内田樹の研究室

    「格差社会」という言葉が繰り返し紙面に登場する。 格差がどんどん拡大しているから、これを何とかしなければならないという現実的な(あるいは非現実的な)さまざまの提言がなされている。 どなたも「格差がある」ということについてはご異論がないようである。 だが、私はこういう全員が当然のような顔をして採用している前提については一度疑ってみることを思考上の習慣にしている。 「格差」とは何のことなのか? メディアの論を徴する限りでは、これは「金」のことである。 平たく言えば年収のことである。 年収数億の人もいるし、数十万の人もいる。 とくに年収が低い階層のヴォリュームがこのところ急増している。 パラサイトシングルというのも、フリーター・ニートというのも、ネットカフェ難民というのも、過労死寸前サラリーマンも、要すれば「金がない」せいでそういう生活様態の選択を余儀なくされている。 そういう説明がなされている

  • ジニ係数って何? - 内田樹の研究室

    「所得格差が拡大」と朝刊の見出しにあった。 05年の所得再分配調査の結果が厚労省から発表された。 それによると、ジニ係数は前回調査(02年)より上昇し、過去最高となった。 ジニ係数というのは所得の均等度を示す数値で、どうやって算定するのか数式は知らないけれど、1が最高で0が最低。 1というのは1人の国民が国民所得をぜんぶ独占している状態を表し、0は全国民の所得がまったく同一の状態を表す。 それで日の場合、世帯単位の当初所得のジニ係数は0.5263。再分配所得(税や社会保障であれこれ手当をしたあと)のジニ係数は0.3873。 これだけでは何のことかよくわからない。 日の趨勢だけ見てみる。 1967年が当初所得が0.37,再分配が0.33,それから漸減(つまり均等化が進んで)。81 年が底で、0.35、0.31。それから上昇カーブになって、統計のいちばん新しい数値である99年で0.47,0

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    coleo 2007/09/01
    格差は幻想という「擁護」
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