いつの選挙でも有権者は絶妙な審判を下す。今回の参院選では民主党への三行半(みくだりはん)だった。近畿の選挙区で議席ゼロに終わったのも驚くにはあたらない。 大阪の北部でだが、終盤、通勤の駅頭で民主党の運動員が選挙ビラを配っていた。いつもなら手元に押しつけるようにビラが差し出されるが、そんなそぶりがないので、こちらから手を出した。しばらく見ていたが、ビラを受け取る人は少なかった。 「暮らしを守る力になる。」と大書きされたビラにも、何を訴えたいのか、具体的な政策はなかった。 野球評論家の野村克也さんの著書に「弱者の戦法」という項目がある。 日本シリーズのような短期決戦では、 (1)戦力分析と具体的な攻略法 (2)コンディショニング (3)出場選手の決定 (4)どの試合を重視するか (5)無形の力を重視した戦い この順で考えていかねばならない。なかでも戦力分析を見誤ってしまうと、劣勢に陥ったまま「