●はじめに この映画を観て、しみじみと「フェミニズム映画の意義ってなんだろうか」なんてことを考えてしまった。 大前提として、フェミニズム運動は成功からほど遠いところにあり、世の中には性差別が満ちあふれ、そんな現状なのにアメリカでも日本でも大きなバックラッシュが起きている。 そんな時代にあって、映画業界では次々とフェミニズム映画が製作されており、その中には様々なタイプの作品がある。 大衆的でポップな作品もあれば、評論家を唸らせる深い作品もあり、分かりやすいものもあれば分かりにくい(フェミニズム批評によって価値が掘り起こされるものなども含め)ものもあり、フェミニストの共感を食い物にするフェミニスト・ベイティングもあれば、真摯に作られたものもある。 個人的には評論家を唸らせる深い作品であり、真摯に作られたものであれば、分かりやすいかどうかは関係なく好きである。 それはそれとして。 ベイティングで