経営難が続く名古屋ボストン美術館(名古屋市中区)を運営する公益財団法人「名古屋国際芸術文化交流財団」が、2018年度末までの、米ボストン美術館との作品を借りる契約を更新せずに、閉館を検討していることがわかった。25日の理事会で協議する。 名古屋ボストン美術館は、米ボストン美術館の姉妹館。名古屋商工会議所などが中心となって誘致を進め1999年に開館したが、入館者数が想定を下回るなど苦戦していた。 年4億~5億円の赤字が続くなか、地元財界の負担は100億円を超え、18年度末までに愛知県や名古屋市が拠出した経営安定化基金30億円のうち20億円が取り崩される。県市は新たな拠出はしないとの立場で、契約更新は困難になっていた。 美術館は、金山総合駅前にある市が所有する複合ビル3~5階の4700平方メートルを占める。独自の収蔵品を持たず、米ボストン美術館から借りた主要コレクションを入れ替えしながら展示し