朝鮮半島の盤上遊具「ユンノリ」に似た文様が確認された土器(下、上は韓国で使われているユンノリ)(奈良市の奈良文化財研究所で)=永尾泰史撮影 ◇韓国すごろく文様「万葉集の記述裏付け」 ついに見つかった――。奈良文化財研究所の調査で、奈良市の平城京跡で出土していた土器に、すごろくに似た韓国の伝統的な遊び「ユンノリ」の盤面と酷似した文様が確認された。万葉集の記述から日本への伝来が推測されていたものの、物証がなかったゲームの存在を示す発見に、研究者らからは驚きの声があがった。 21日、同市の同研究所であった記者発表では、調査にあたった小田裕樹研究員が、土器の文様を現在のユンノリと比べながら説明。「今後も類例が発見されるのでは。古代日本の遊戯の実態を考古学的に解明できる可能性がある」と語った。 万葉集には、ユンノリでサイコロのように使う木片を指すとみられる「折木四」(かり)、その出目にちなむという「