日本人慰霊関連施設への嫌がらせが止まらない。第二次大戦の激戦地、北マリアナ諸島の米自治領サイパン島で、日本政府が建立した慰霊碑近くに掲揚されていた日本国旗が何者かに奪われた。島内では近年、日本人慰霊碑が破壊されたり落書きされたりする被害がたびたび発生し、かみ終えたガムがはり付けられる悪質なケースも常態化。平成24年9月の尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化以降、こうした嫌がらせが目立つとの指摘もあり、背景には急増する中国人観光客の影がちらつく。南の島に仕掛けられる〝反日攻勢〟に、島在住の日本人は「心が荒らされるようだ」と心を痛める。たとえ政治的に対立する関係であっても、国を愛し、国のために犠牲になった死者を悼む心を尊重しあう。そんな常識に反し、死者を冒涜する卑劣な行為に及んだのは一体、誰なのか。(歴史戦WEST取材班) 天皇、皇后両陛下も訪問された戦没者の碑 「ありえない…」 一報を受けたサイパ