「首相会見」をめぐって、国民の間にかつてないほどの不信が渦巻いている。安倍晋三首相は6日、広島市で開かれた平和記念式典に合わせて実に49日ぶりの記者会見に臨んだが、追加取材を受けず、わずか16分で会場を立ち去った。一方で、首相の“退散”を許した報道陣に対し、SNSなどでは不満の声も上がっている。新型コロナ禍という危機下にありながら、なぜこのような会見になってしまうのか。日々取材する記者は、この状況をどう考えているのか。毎日新聞政治部の記者と部長に話を聞いた。【山口朋辰、坂井隆之/統合デジタル取材センター】 1カ月半ぶりの会見、追加質問受け付けず 安倍首相は6日、広島市内で49日ぶりに記者会見を開いた。この会見は、平和記念式典など「原爆の日」関連行事出席の広島訪問に合わせて、例年、慣例的に行われているものだ。首相は、地元の広島市政記者クラブと、官邸の内閣記者会の代表社が予定していた質問計4問