タグ

ブックマーク / shinka3.exblog.jp (14)

  • 5号館のつぶやき : オンライン雑誌の価格が上がり続けている

    大学で研究活動をしていて、欧米系の学術雑誌に依存している人間にとっては、学術雑誌にアクセスできるかどうかは、極端に言うと研究生命を左右するほどの重大事です。今日のニュースで電子学術雑誌の購読料が高等を続けていることが取り上げられています。 (C) photoXpress 学術雑誌:ネット購読料高騰に悲鳴 3年で2.5倍 科学や医療などの学術雑誌がネット上で閲覧できる「電子ジャーナル」の購読料が高騰を続け、各大学の図書館が悲鳴を上げている。国内の大学全体の購読料は04年度の約62億円が07年度には約155億円に急増。 ・・・ 文部科学省は04年度から購読料調査を行っている。同年度の国公私立大全体の購読料は61億9800万円(1校平均865万円)だったが、07年度は155億2600万円(同2064万円)に膨れた。国大図協の事務局でもある東京大は国内の大学では最高額の年間約10億円の購読料を支払

    5号館のつぶやき : オンライン雑誌の価格が上がり続けている
  • Nature がついにオープン・アクセス・ジャーナル発刊に踏み切る - 5号館のつぶやき

    NatureとScienceだけは、雑誌を購読していない読者には決して記事を読ませないというポリシーを貫き続けていたのですが、その一角であるNatureがくずれることになったかもしれません。最初の発表は、読者向けに出されたメールであったようです。 NPG's annual letter to customers (2009) Nature出版グループからお客様へのお知らせIn April 2010 we will introduce Nature Communications, an online-only peer-reviewed journal offering rapid publication for high-quality research across the biological, chemical and physical sciences. Nature Commun

    Nature がついにオープン・アクセス・ジャーナル発刊に踏み切る - 5号館のつぶやき
  • メルクが偽装科学雑誌を出版していた | 5号館を出て

    The Scientist という科学雑誌がありますが、そこにタイトル通りのとんでもない大スクープ記事が出ました。 News: Merck published fake journal メルクがニセの科学雑誌を出版していた technobahnの日版に簡単な紹介記事がありますので、ご覧ください。 嘘を嘘と見抜ける人でないと学術専門誌を読むのは難しい? 米科学雑誌が警告 The Scientist の記事によると雑誌名は Australasian Journal of Bone and Joint Medicine です。北大図書館の電子ジャーナルの一覧にないかと調べたりしているうちに、その雑誌のタイトルがよくある Australian Journal ではなく、 Australasian Journal だということに気が付きました。オーストラリアとアジア地域のジャーナルという意味でしょ

    メルクが偽装科学雑誌を出版していた | 5号館を出て
  • 学術雑誌の不採算性 | 5号館を出て

    小林・益川両氏も論文発表、伝統の学術誌が赤字で廃刊危機 いかにもという感じの、「ノーベル物理学賞の小林誠さん、益川敏英さんが受賞論文を発表した学術誌が、廃刊の危機に直面している」と、例によってノーベル賞効果で補助金を要求する論調の記事です。 日発の理論物理学雑誌であり、歴史的意義もあるのだと思いますが、あまりの不採算性に「それはオンライン版にしましょう」と提案したくなりました。 発行部数は800部と少ないが、購読者は欧米など世界中におり、現在は京都大・湯川記念館内の理論物理学刊行会が年12回発行。 だが、年間約6000万円かかる出版経費のうち、数年前には約半額を賄っていた日学術振興会の補助金が年々削減され、現在は1600万円しかない。 編集長の九後(くご)太一・京都大教授は「購読料や投稿料の収入をやりくりしても1年で約100万円の赤字が出る。積立金で穴埋めしているが、助成費が廃止された

    学術雑誌の不採算性 | 5号館を出て
  • オカルト特許申請 | 5号館を出て

    医学・生物学情報が豊富なので、流し読みしている「バイオの故里から」という、情報ブログがあります。 基的にどこからかの情報をリブログしているだけだと思うのですが、特許情報が多いのが特徴と言えば言えるのかもしれません。その特許情報のソースは、基的にいつも同じでJ-tokkyoという、一見特許庁のサイトかと思わせるような無機質に特許申請情報だけを載せているサイトです。ただし、このJ-tokkyoとはどういうところなのかということに関する記述がまったく発見できない、かなり怪しげなサイトではあります。 というわけで、公開された特許の申請情報が載っているようなのですが、それが当のものなのか、偽物なのかも確かめることはできていないので、それをここにまた再掲することがいいのかどうかは悩んだのですが、グーグルで検索するとヒットしてしまうので問題を感じました。まあ、特許を申請するだけならなんでもありなの

    オカルト特許申請 | 5号館を出て
    copyright
    copyright 2008/08/26
    トンデモ特許は結構あるよ。稲森氏の「知られざる特殊特許の世界」がそういうのを紹介している。http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-87233-526-2.html
  • インターネット時代の学術情報と研究者そして図書館 | 5号館を出て

    北海道大学の図書館報 「楡蔭」に書いた雑文が印刷されてきました。まだ、オンラインでは読めないようなので、こちらに転載しておきます。 -------------------- インターネット時代の学術情報と研究者そして図書館 はじめに 北海道大学図書館が運用しているHUSCAPという名の「機関リポジトリ」が全国の大学・研究機関の先頭を走っていることをご存じだろうか。ほとんどすべての学術情報がインターネットを通じて流通する時代になり、図書館のあり方も大きく変わろうとしている。学術雑誌へのアクセスも投稿も、すべてが机の上に置かれたコンピューターからできてしまう日常を過ごしていると、時として図書館の存在を忘れてしまいがちになる。しかし、一歩大学を出て学外のネットワークから同じ学術雑誌にアクセスしようとしても、北大図書館のライセンスなしには論文も読めないことがわかる。インターネット時代の今、大学図書

    インターネット時代の学術情報と研究者そして図書館 | 5号館を出て
  • 続くシリアルズクライシス | 5号館を出て

    一般の新聞にも出るようになったのかと感慨深いものがあります。読売オンラインから。 大学が学術雑誌買えない 値上がり、予算減で 研究に影響懸念 山口大の図書館は昨年末、雑誌を扱う出版社シュプリンガーとの購読契約を打ち切った。千数百万円の経費削減となったが、約1300の電子雑誌が読めなくなり、研究者の個人購読に切り替えた。理系、文系を問わず、過去の成果や最新の動向を知ることは研究の第一歩。学術雑誌が読めなくなれば、その基盤が損なわれかねない。丸卓哉学長は「買いたくても買えない。研究の根幹にかかわる」と危機感を募らせる。 学術雑誌が、どんどん少数の出版社に吸収され寡占化が進み、とてつもない高騰を続けています。学術雑誌というものは、もともと読者が少ないこともあって高いものだったのですが、それが数を増やしていると同時に、「価格は毎年5~8%のペースで値上がりを続けて」いるという現状があります。 も

    続くシリアルズクライシス | 5号館を出て
  • 研究成果を無料公開: リポジトリって何? | 5号館を出て

    世界中で行われている研究のうち、企業で行われているものを除くと、その金額はさておき、圧倒的多数のものが税金でサポートされているものです。税金のサポートによって得られた研究成果は、当然のことながら納税者である国民に、さらには世界中の人々に自由に(無料で)公開されるべきものであるという暗黙の了解が昔から科学コミュニティにはありました。 アメリカのNIHではしばらく前から、NIHから研究費をもらって行われた研究成果を公表した論文は PubMed Central (PMC) という誰でもが無料で全文にアクセスできるデジタル・ライブラリーに入れて公開しなければならないというポリシーを持っていたのですが、あまり実行されてきませんでした。ところがこの4月7日をもって、それをすべての研究者に強制すると発表したようです。 Progress toward Public Access to Science PL

    研究成果を無料公開: リポジトリって何? | 5号館を出て
  • ほんとうにスゴイ論文は日本語で書いても外国で読まれる | 5号館を出て

    私が学生の頃に聞いた話なので、今となっては半世紀も前のことなのかもしれませんが、日の魚類学が世界をリードしていた時代があったのだそうです。その頃は魚類学に限らず、日人が書く科学論文の多くは日語で書かれ、日国内の雑誌に載っていたのだと思います。ところが、世界中の魚類学者、特にアメリカの魚類学者は日の魚類学の成果を読みたくて仕方がなかったようで、なんと日の学術雑誌(「魚類学雑誌」?)がアメリカで翻訳されて流通していたという話を聞きました。 しかし、その他の業界の論文は日語で書いても世界の誰も読んではくれなかったようです。つまり日の科学のレベルが低かった、あるいはほとんど評価されていなかったので、わざわざ翻訳してまでも読んでくれる人がいなかったということなのだと思いますが、すでに何年も前に日語で論文が書かれていたのとほとんど同じ内容の研究成果が外国人の手によって英語で出版され、

    ほんとうにスゴイ論文は日本語で書いても外国で読まれる | 5号館を出て
  • 本を所有することの科学的意義 | 5号館を出て

    夏目書房から2000年に出た、東郷雄二さんが書いた「東郷式文科系必修研究生活術」というがあります。 アマゾンで見ると在庫がないようで、「出品者からお求めいただけます」ということで、280円からの値段がついています。夏目書房のホームページに行くと、まだ定価(体1900円+税)とともに表示されていますので、絶版になっているわけではないと思うのですが、私も某古書店で格安で手に入れました。 ひととおり読んでみましたが、文系の研究スタイルもITの導入で、急速に発展していることを考えると、この手の「術」ものはあっというまに内容が古くなるので、上述のような状況は、仕方がないのかもしれません。とは言え、中に心に残った文章がありましたので、引用させていただき、後世の記録として残しておきたいと思います。 前置きとして書いてあるのが、林望さんが「借りて読んだは記憶に残らないから」、は自分で買うべきである

    本を所有することの科学的意義 | 5号館を出て
  • インターネット時代の学術情報と研究者そして図書館 | 5号館を出て

    北海道大学の図書館報 「楡蔭」に書いた雑文が印刷されてきました。まだ、オンラインでは読めないようなので、こちらに転載しておきます。 -------------------- インターネット時代の学術情報と研究者そして図書館 はじめに 北海道大学図書館が運用しているHUSCAPという名の「機関リポジトリ」が全国の大学・研究機関の先頭を走っていることをご存じだろうか。ほとんどすべての学術情報がインターネットを通じて流通する時代になり、図書館のあり方も大きく変わろうとしている。学術雑誌へのアクセスも投稿も、すべてが机の上に置かれたコンピューターからできてしまう日常を過ごしていると、時として図書館の存在を忘れてしまいがちになる。しかし、一歩大学を出て学外のネットワークから同じ学術雑誌にアクセスしようとしても、北大図書館のライセンスなしには論文も読めないことがわかる。インターネット時代の今、大学図書

    インターネット時代の学術情報と研究者そして図書館 | 5号館を出て
  • 論文の無料公開は著者にとっても利益になる (追記あり) | 5号館を出て

    オンラインで誰でもが自由に最新の論文を無料でアクセスできる学術専門誌で、質量ともに超高額の有料専門誌におとらないPlosBiologyの最新号におもしろい論文が載っています。 PlosBiolgyというくらいですから、生物学の論文が載る雑誌に、まったく生物学とは関係のない「オープンアクセスになっている論文は、そうではない論文よりも引用される頻度が上がる」ということを示している論文が出ているのです。 Citation Advantage of Open Access Articles というその論文はもちろん、世界中の誰でもが自分のコンピューターから全文を読むことができますし、pdfファイルも無料でダウンロードできますので、是非とも読んでみてください。原著を読むのはちょっとつらいということでしたら、同じ号にOpen Access Increases Citation Rate という編集者に

    論文の無料公開は著者にとっても利益になる (追記あり) | 5号館を出て
  • 研究者にとっての機関リポジトリ | 5号館を出て

    先週の金曜日に、付属図書館講演会「学術情報流通の世界的動向と大学」などという大げさな場で講演してしまいました。内容は昨年、動物学会に関連シンポジウムとして開催されたSPARC/JAPAN連続セミナ-「電子ジャ-ナル時代の学術情報流通を考える」で発表した「インターネット時代の研究者と論文 - アクセス、投稿、公開 -」とほとんど同じで良いとのことだったのですが、さすがに半年もたつとインターネットの世界はかなり様変わりしているもので、さすがにそのままではまずいと、いろいろと手直しをしたのものの、やはり準備不足は否めず、正直に言って話題提供者としてはちょっと不完全燃焼でした。 聞きにいらしてくれた方のほとんどは、道内外の図書館関係の方だったようですが、私にとっては非常に重要なお二人が聞きに来られ、その感想を書き残してくださったことが大きな収穫になりました。 お二人とは、CoSTEPのライターNさ

    研究者にとっての機関リポジトリ | 5号館を出て
  • ハスカップ(北海道大学学術成果コレクション) | 5号館を出て

    ハスカップは、ブルーベリーと並んで北海道を象徴する木の実として有名です。 その名前をとったプロジェクトが、北海道大学図書館で立ち上がりました。北海道大学学術成果コレクションを略してHUSCAP (Hokkaido University collection of scholarly and academic papers) と書きますが、ハスカップと読んで欲しいということのようです。 このプロジェクトのことは、学内の広報メールなどで知っているには知っていましたし、個人的にメールもいただき、協力を要請されていたのですが、今ひとつその趣旨を理解しかねていたことともあり、忙しさにかまけて対応をさぼっておりました。 昨日、私の所属するZ学会の部からわざわざ事務局の方が見えました。事務局のNさんは、前から学術雑誌のオープンアクセスを強く主張しておられ(Nさんからメールをいただきまして、ここに関して

    ハスカップ(北海道大学学術成果コレクション) | 5号館を出て
  • 1