1987年8月ベオグラードから夜行バスに乗りドブロブニクへ向かった。途中に通った街がサラエボだった。当時は冬季オリンピックの開催地として知られており、ジャンプ台も遠目に見た記憶がある。 だが、それから5年後、サラエボはボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦禍の中心地となる。当時ユーゴスラビアという1つの国で首都だったベオグラードは今はセルビア領、ボスニアはボスニア・ヘルツェゴビナ領、ドブロブニクはクロアチア領である。 私がスペインに来た94年は終戦の1年前だが、無自覚なことにこの紛争について詳しく知るきっかけになったのは、映画だった。 『ビフォア・ザ・レイン』、『ユリシーズの瞳』、『ノー・マンズ・ランド』、『サラエボの花』、『あなたになら言える秘密のこと』、『トゥルース 闇の告発』、『A Perfect Day』(日本未公開)……。 この『The Maus』もその1つである。 話合えば理解できる
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