前編記事『「世界初」の技術で、がんが早期発見できるのになぜ!? …「線虫がん検診」の導入が進まないワケ』では、「線虫がん検診」が日本国内でいま一つ広がらない理由について取り上げた。ここからは、日本人間ドック学会で「線虫がん検診」が議題に上がったシンポジウムの内容を紹介する。 「世界初」の技術でがんを早期発見!「線虫がん検診」普及までの高い「壁」 また広津氏はこう続けた。 「膵臓がん特定線虫を用いた新検査で、膵臓がんのリスクが高いという判定が出ても、精密検査で『がんの所見なし』と診断される可能性はあります。 ただ、疑いがあって調べたら見つかるという例は確実に増えるでしょう。N-NOSE(エヌノーズ)はまず入り口のものであって、それが完璧、100%解決するものではないということを、皆さんに理解していただきたい」 次いで発表した内田氏は、がん研有明病院・健診センターにおける「膵がん検診」について