日本人の多くは、中学校に入る頃から「英語」の学習を始めるが、はじめの頃、例えば「そもそもなぜ『アルファベット』というのだろう?」といったような、英語への「素朴な疑問」を抱いたことはないだろうか? この夏刊行された『語源でわかる中学英語 knowの「k」はなぜ発音しないのか?』(KADOKAWA)は、学校では教わらない英語の意外な世界が楽しめる“タメになる”一冊だ。 今回の記事では、「英語」という言語が生まれた歴史に着目。ヨーロッパにおける「征服」と「勢力拡大」の歴史の中でくり広げられた英語の発生と変遷を、図版と共にわかりやすく説明しよう。 ■ゲルマン民族大移動の余波 そもそも「English(英語)」という言葉の語源は何なのでしょうか? 英語が誕生する前にブリテン島(イギリスの島)にいたのは、古代ブリトン人(ancient Britons)でした。彼らはインド・ヨーロッパ語族に属し、今のウ