今日、最寄り駅の前に見慣れない荷車が止まっていた。 荷車には桃が入った木箱が積まれ「6個500円」の貼り紙がしてある。 駅前での出張果物売りは、たまに見る光景ではある。 今まで俺らはそういった果物売りを見かけても、「胡散臭い」と感じて無視してきた。 しかし今回は無視できなかった。売り物が桃(大好物)だったからだ! 荷車の傍では若い兄ちゃん2人が大声で客を呼び込み、首にタオルをかけた農家の人っぽい(本当は恐らく違う)オヤジが通行人に切り取った桃を試食させていた。 俺らにも一片渡されたので食べてみる。ヤバい。かなり美味しい桃だ。それに結構な大きさだ。これが6個500円なら、めちゃくちゃお買い得なんじゃなかろうか? 俺らはオヤジに買う意志があることを伝えた。 するとオヤジは「こっちの小さい桃は6個500円なんだけど、大きいのは4個で1000円なんだよねー・・・」と言って、桃の上に伏せてあった値札