彼は話し、私は笑った。彼は自分の身のまわりのできごとやそれをもとに考えたことを話すのがとてもうまい。私たちは速度や語彙の制限なしに会話することができる。私たちは年に何度か、ふだん行かない住宅街のなかの小さいコーヒーの専門店で待ちあわせ、そして、そのほかの場所では会うことがない。そこには大量の柱時計とまずくなる直前まで濃く淹れられたコーヒーとひとつひとつかたちの異なるたくさんのコーヒーカップがある。 スキューバの仲間がねと彼は言う。気がついたらやけに女の子が多いんだよね、僕が幹事役だからだと思う。女の子ってすごく簡単にプラスのフィードバックをくれるからつい仲良くなっちゃうんだ。ポケットにいつもチョコレートが入っていてそれをぽんとくれるみたいな感じ。男同士が認めあうのってすごいハードル高くて、なかなか褒めてもらえない。男の友だちとばかり遊んでると褒められるのとかが足りなくなるんだよね。 女たち
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