[1]4連のチャイニーズリング チャイニーズ・リングと呼ばれる知恵の輪がある。これは[1]のように、細長い板Bに柄のついた環Cが数個(通常4から9個)はめこまれていて、これにAのようなさおが通っている。このAを取り外すパズルである。用具は飛騨の高山で民芸品として売られたほか、時折り輸入品が市販されている。 中国には、古くから輪が九個のものがあり、九連環と呼ばれていた。材質は鉄か銅であったが、そのもとのものに石で作られた知恵の輪があった。中国の古い歴史の本『戦国策』の中に出てくる玉連環がそれだと言われている。話はこうである。 戦国時代(紀元前403 〜 221)のことである。大国秦の昭王の使者が斉にやってきた。当時、斉では襄王が亡くなって、その后の君王后が政治を行っていた。使者は君王后に玉連環を献上してこう言った。 「斉には知恵者が多いと聞きました。ぜひこの環をはずしてみて下さい。」 君王后