今、わたしたちが当惑しているのは、「独島は韓国領土だ」と伝え続けるという易しい課題を、韓国人自身がなおざりにしてきたことだ。韓国政府がもう少し気を使っていたら、幼稚な例えだが、在外公館の官僚がゴルフに気を使うのと同じくらい独島に関心を注いでいれば、日本をけん制することなど簡単なことだ。おそらく、現在の韓日間にあるあらゆる問題のうち、現実的・論理的に最も韓国に有利な懸案を挙げるなら、それは独島問題だろう。つまり、第3者に対し独島領有権を説得できないくらいなら、ほかのどの懸案においても「韓国が日本に勝つ」など夢のまた夢だろう。 しかも、もっと大きな課題は、歴史・領土問題で日本よりも「重量級」の中国が動いているということだ。中国はもっと無礼で、もっと非論理的で、譲歩を強いてくる国だから、遠慮なく経済・軍事的圧力を加えてくる可能性が高い。中国は、今の日本のようにたとえ口先だけだとしても礼儀を持っ