東京都の石原慎太郎知事が辞職表明の記者会見で発したメッセージに対し、若者や中年の世代の間で、共感と反発という対照的な反応が広がりつつある。「奮起を促された」「知事こそ途中で投げ出したではないか」。「石原節」を突きつけられた年下世代の思いは複雑だ。 ◆母校の後輩◆ 石原知事は25日の記者会見で、80歳での国政転身について問われ、「まさしく80歳。何で俺がこんなこと、やらないといけないのか」とぼやいてみせた後、「若い人、しっかりしろよ」と言葉に力を込めた。 知事の言葉に「違和感を感じた」と話すのは、母校の一橋大(国立市)の社会学部4年生(24)。メーカーの内定を得たものの、就職活動中には雇用情勢の厳しさを肌身で感じただけに、「働きたくても働けない若者がいる。若者が活躍できる場を作るために、知事はどれほど取り組んだのか」と批判する。 経済学部の3年生(21)は、「正直悔しい。若者がしっかりしてい