競争はそれ自体に価値がある〜「競争」と「自由」 2008年2月20日 経済・ビジネス コメント: トラックバック (0) (これまでの 小島寛之の「環境と経済と幸福の関係」は こちら) 経済社会について語られるとき、必ず登場するのが「競争」である。その多くは、「競争は社会を良くする」、という文脈で語られる。しかし、「なぜ競争は良いことなのか」、ということの答えは一枚岩ではなく、さまざまな答え方がある。そこで今回と次回では、このことについて、改めて愚直に問い直してみたいと思う。とりわけ、経済学者・鈴村興太郎が主張している「競争はそれ自体に価値がある」という斬新な説について解説しよう[*1]。 競争の利点としてよく言われるのは、以下のようなものである。 第一は、競争には「無駄を嫌う」と性質がある、ということだ。もしもどこかに経済効率の意味での無駄があるなら、そこには利益獲得のチャンスが生じて