経済学は、人の振る舞いを、「利得」と「リスク」とのバランスで説明しようとする。 「利得」とか「リスク」に対する感覚というのは、どちらかというと個人的なものであって、 ネットワークを作った人、「社会」の振る舞いは、しばしば「利得」と「リスク」では説明がつかない。 恐らくは「見栄」と「嫉妬」という判断軸を導入することで、ネットワーク化した人の群れに見られる、 「経済的に不合理な行動」というものが、説明できるような気がする。 個人に不利で、社会にとっては有益な振る舞い、しばしば「利他的」と表現されるこうした行動は、 「見栄」によって駆動されるものだろうし、社会にとって最悪な、しかも本人にとっても、 それが必ずしも個人の得にならない行動というのは、たぶん「嫉妬」によって駆動される。 「嫉妬する上司」問題 たぶん「部下に嫉妬する上司」というのがいる。こういう人たちはしばしば、自らの土台もろとも、 組